スタッフのすずさんに抱っこされる、愛光夢(あいりん)。

愛光夢は全盲のおじいちゃん。
ぼんやりとした、影のようなものが時折見える世界の中で、生活しています。
愛光夢の目に、世界はどんな風に見えているんだろう?
ふと、そんな事を思う時もあります。
愛光夢は2007年の春、高齢になってからここにやって来ました。
ある日、突然放り込まれた新しい環境と、そこに待っていた人と梅組のルームメイト達。
その全てが脅威であり、そこから身を守るのに必死だった愛光夢にとって、その目に写る影は、暗く恐ろしいものであったと思います。
けれど、あれから2年半の時間が流れました。
老衰が進み、自力で立ったり排泄する事も困難になりましたが、反面、ルームメイト達との折り合いを付けられるようになり、人の手の暖かさを覚えました。
すずさんに抱かれ、こうして過ごしている愛光夢の周りには、穏やかで、暖かい時間が流れているのを感じます。今、愛光夢の目には、以前とは全く違う世界が映っているように思います。
どうぞ、それが、やさしい影でありますように。









